第3話●人丸駅の列車交換
1991年 3月
2007年初稿・2019年 6月 6日更新

下り列車の車窓から人丸駅の島式ホームを見る
 下り列車の車窓から見た人丸駅の島式ホーム。左端の小さな表示板には、 当駅で回転するものとおぼしき列車番号が書かれていた。
 午後1時に浜田を出発した下り・下関行きは、4時間あまりかけて50系客車列車との2度目の交換駅・人丸に到着した。
 人丸は油谷町の中心部にある駅員配置駅であり、急行「さんべ」や「ながと」も停車する、2面3線を備えた大きな駅だ。 ただ、島式ホーム外側の待避線は他に比べると線路も貧弱であり、停止位置標識に列車番号が書かれた札が付いているところを見ると、 どうやらラッシュ時の回転用にだけ使用されているらしい。

人丸駅を発車する50系3両の上り普通列車
 夕暮れの人丸駅を出発する50系3両の上り普通列車。地域の中心駅らしく、跨線橋を降車客が途切れなく渡ってゆく。
 対向するのは3両編成の益田行きだった。 牽引機はDD51 1020号機。今では珍しくなったラジエターカバーが一体型のグループの一両だ。
 線路を跨ぐ跨線橋をしばらくの間、降車客が途切れなく渡っていく。ここからもこの駅の大きさが見てとれる。
 一方、車窓から見えたすれ違う列車の車内には既に空席が目立っていた。 先ほど、長門市を発車した上り列車が40系4連+キハ58混成の5両編成だったことを考えると、 この3両編成の列車の使命は3駅先の長門市で終わるとみてよいだろう。

途中の長門市駅ですれ違った気動車5両からなる上り普通列車
 途中の長門市駅ですれ違った気動車5両からなる上り普通列車。キハ58に続くのは福知山色も混ざった40系4両で ローカル情緒満点。
 そうこう考えているうちに、私の乗った下関行きも静かに動き始めた。 客車の床下から立ち上っていた湯気がすっと消え、やがて分岐を超えて加速して行く。
 はるばる浜田から下ってきたが、長門市を過ぎると沿線風景は「山陰本線」が持つ、 山が迫り厳しく入り組んだ海岸線のイメージから離れ、暖かで穏やかなものとなり、 何故か終着駅がいっそう近く感じられてくる。

長門市駅に到着したキハ181系の下り特急いそかぜ
 長門市駅では後を追ってきた特急いそかぜが追い越していく。 中線を挟んで向こうには上り普通列車が停車中で、駅はひとときの賑わいを見せる。
 この下関行き普通列車は先ほどの長門市での小休止で、 後を追ってきたキハ181系3両の特急「いそかぜ」に道を譲り、 ここ人丸では益田行きと交換した。
 次いで、この先の阿川で急行「ながと」と交換した後、滝部では50系5連の東萩行きと交換。 そして更に、湯玉で50系6連の長門市行き、というように下関地区の通勤列車とこまめに交換しつつ、 終着駅を目指すのである。

50系客車に掲出された「下関←→浜田」のサボ

●おことわり
(1)  本文中の写真は、すべてが動画と同時に撮影されたものではありません。
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